こんにちは!Chizです。
海外生活をしていると「手に入りにくい食べ物」ってありますよね?
原材料や調味料が日本もしくは、ある特定の地域じゃないと入手できなかったりするもの。
住んでいるエリアに日本食材と取り扱う店があれば買うことができるかもしれませんが…輸送費のぶん、お値段はすこし高くなります。
━━そんな時に
入手しにくい材料の代替えを考えて「自家製」を作るのも・・・実は楽しいものじゃない?と思い始めた次第です。
と、いうのもFBや様々なコミュニテイで『海外在住者の料理』のレシピを見るにつけ、先人の飽くなき探求心に感動したから。
皆さんの工夫の仕方、発想がスバラシイ!
そんな先輩方を見習い、このブログでも手に入る地元の材料を使って、たまにすご~く食べたくなる「日本食」等の作り方をご案内してゆこうと思います。
今回はカレーライスのお供『福神漬け』です☆
福神漬けとは?名前の由来もご紹介
「福神漬け」とは非発酵型の漬物の一種で、ダイコン、ナス、ナタマメ(鉈豆)、レンコン、キュウリ、シソの実、シイタケまたは白ゴマなどの7種の下漬けした野菜類を塩抜きして細かく刻み、醤油と砂糖やみりんで作った調味液で漬けたもの。
「ふくじんづけ」「ふくしんづけ」の二通りの呼び名があります。
「福神漬け」の起源には諸説あるようです。
その中でも有名なのは上野にある老舗漬物屋「酒悦(しゅせい)」の十五代当主、野田清右衛門によって発明され、当時の流行作家「梅亭金鵞(ばいていきんが)」が”福神漬け”と命名したと伝えられている説。
その名前の由来は、原料が七つの野菜(大根、なす、かぶ、うり、しそ、れんこん、なた豆)であることから、近くの不忍池の「七福神」のひとつ弁財天があることから思いついたと言われています。
また、他の一説では「福神漬」は”他におかずがいらないくらいに美味しい”ため、食費が節約され知らず知らずの内にお金が貯まってしまう。
きっと「福の神」も一緒に漬けてあるのだろう、ということから「福神漬」と呼ばれるようになったとも言われています。
個人的には後者の説を採りたいところですね!笑
いつから「カレーライスのお供」になったの?
現代日本では「カレーライスの添え物」として確固たる地位を築いている「福神漬け」ですが…この由来は大正時代まで遡ります。
日本郵船の欧州航路客船において、一等船客にカレーライスを供する際に「福神漬け」添えられたのが最初であり、それがいつしか日本中に広まったとされています。
福神漬が赤くなったのは、インドカレーの添え物であるチャツネに倣ったという説もあります。
手作り「福神漬け」のレシピ
材料
- 大根・・・500g(約1/2本)
- れんこん・・・60g(長さ約5~6㎝)
- にんじん・・・30g(長さ約4~5㎝)
- しょうが・・・ひとかけ
- 本みりん・・・200g
- しょうゆ・・・200g
- アガベシロップ・・・75g(または甜菜糖50g)
- 昆布・・・1枚(1㎝角にカット)
- 梅酢・・・20g
作り方
- 材料の野菜を乾燥させるために刻みます。
- 切った野菜を干しザルや干しカゴなどに広げ、天日に干します。
- 野菜の乾燥が完了したら次は漬け汁を作ります。
- 漬け汁が熱いうちに清潔なビンに入れた乾燥した野菜の上に注ぎ入れ、粗熱をとった後、冷蔵庫で保存します。
大根、れんこん、にんじんは厚さ1~2ミリにして約2センチくらいのイチョウ切りに。しょうがは千切りにします。
ブルーの干しカゴは干物を作るための「吊りカゴ」でチャイニーズorコリアンマーケットで入手できることがありますので興味がありましたらぜひ、チェックしてみてください。
干すのに適しているのは「よく晴れた寒い日」
条件が揃っていれば、ほぼ1日で乾燥しますが、まだ湿り気が残るようでしたら2~3日続けて干します。
間に天気の悪い日が入った場合は部屋で乾燥させても構いません。
(ただ、日光に当てた方が野菜の甘さが引き立ちますヨ)
カサが約半分になるくらい、しっかりと乾燥させます。
液体の材料のうち、みりんを先に小鍋に入れ沸騰させます。
その後、しょうゆ、アガベシロップ(なければ甜菜糖、私はオーガニックのゴールデンシュガーを使用)梅酢を入れてひと煮立ちさせます。
右が煮立てた漬け汁を注いだばかりのもの。
左が3週間ほど漬け込んだ完成品です。
味の浸みた3日後くらいから食べることができますヨ。
(冷蔵で約1か月の保存が可能です)
味の感想とワンポイントアドバイス
味の感想
無添加・無着色なので日本で市販されているような赤い色ではありませんが、味は「甘すぎない福神漬け」で乾燥野菜のコリコリ感がたまりません!
さっそく、カレーに添えて。
我が家はスパイスから作るインド風カレーなのですが…和惣菜の福神漬けもよく合います^^
もちろん!白いご飯も進むし…良いお酒のアテにもなりますヨ♪
ワンポイントアドバイス
同じ材料が手に入らない場合は臨機応変に代替えを探しましょう。
このレシピはマクロビレシピなので基本「白砂糖」は使用しません。
↓ 代替え品
日本なら甜菜糖
NZまらゴールデンシュガーやケーンシュガー(オーガニックのものを推奨)
↓ 代替え品
穀物酢
アップルビネガー
味を決めるのはとにかく「良質の材料(調味料)」です。
醤油は原材料に「脱脂加工大豆」「アミノ酸」などが使われているものではなくトップに「大豆」の表示があるものがオススメ。
みりんも同じく「みりん風調味料」ではなく「本みりん」を選んでくださいね。
ひと味もふた味も違ってきますよ!
上に代替えで紹介はしましたが…
「梅酢」はこの福神漬けの旨味を引き出す要なので、できればぜひ使っていただきたい調味料です。
梅干しの漬け汁が家になければ、梅干しを漬けている方に分けてもらえると良いですね。
また、ここNZで「梅酢」を購入することもできますヨ。
クライストチャーチの『夢里ファーム』さんは日本の「南高梅」をファームで育てられていて毎年梅の収穫時期(NZでは11月中旬~12月)、在住日本人の方に分けてくださっています。
もちろん梅干しもなどの梅製品も製造・販売されていて、この「梅酢」もビンに入れて販売されています↓
ドレッシングや酢の物などにはもちろん、私はお米を炊くときに小さじ1を入れて炊飯しています。
臭みがとれ、ふっくらと美味しく炊き上がるのでオススメですヨ♪
クライストチャーチならばオーガニック・マーケットやコスコ(コリアン・マーケット)で手に入れることができますし、直接『夢里ファーム』さんに問い合わせて引き取りに行くこともできると思います。
NZ国内であればフェイスブックやブログからの通販もされていますので、気になる方は↓のサイトからお問い合わせされてみてくださいね☆
まとめ
今回は海外でも地元の食材を利用して作れる「福神漬け」のレシピをご紹介しました。
幸いなことにNZでは大手スーパーでも「大根」を見かけることが出来ます。
アジア人(中国・韓国)が多く移住しているからでしょうね。
いつもその恩恵を受けている日本人の私です^^
もし、大根やれんこんなどが入手できなかった場合は、その「食感に近い」野菜を選んで代替えにしてみましょう。
思わぬ材料のハーモニーが新たな「福神漬け」の世界を広げてくれるかもしれません。
基本の調味料が「良質」であれば、どんな野菜を使っても美味しくなるはず。
そういう意味では「和食」はやはり日本古来の調味料「醤油」や「みりん」「味噌」などがあってこそ!の食文化なのかもしれません。
地元でとれた野菜と良質な調味料で作る身体にやさしいマクロビレシピの漬物。
ぜひ、挑戦してみてくださいね☆